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P氏は、クロームというのは「爪をのばしたこぶしをビロードの手袋で隠す」ようなものだといった。
なぜなら、どんなにクールに見えようと、E氏の話によれば、クロームは、インターネットエクスプローラ5を搭載する、まだリリースされてもいないウィンドウズかウィンドウズ2000の上でしか動かないのだ。
「ここは勘違いしないでほしいんだが、彼らが開発を進めようとしていること自体はすばらしいと思う」パーネルは、昼食に出かけるまえに語った。
ただ、それはさらなる恐怖と不安と疑念を生みだすだろう。
マシンをアップグレードするか、さもなくば死か。
だれもがM社にのみこまれていくことになる。
政府とM社の競争相手が恐れたのも、まさにそのことだった。
「タリスマンはあそこで紹介される予定じゃなかった」E氏は、自分のプレゼンテーションが終わったあとで、T氏のスライドについてこんなふうにいった。
E氏とH氏に大きな喝采をあびせたあと、群衆は昼食のために一時解散したが、なかには、E氏の計画を疑ったり、批判したりする人びともいた。
「あのデモには困ったよ」コンピュータ業界誌のライターで、コラムの執筆者でもあるP氏はいった。
あれは、3DをMSオフィスに導入するための第一歩だろう。
何度もいってきたことだが、M社はずっとまえからそれを狙っていたんだ、それにしても、E氏が人が文章を読む機会はどんどん減るといったときには、寒けをおぼえたね。
申し訳ないが、わたしはライターなんだ。
絵でものごとを表現するというのはどういうことかな。
われわれは、まさにそのために文章を書いているつもりだったんだが。
E氏が、3Dで対話するという勇ましいJ氏について語ったその日、上院議員を筆頭とする上院司法委員会の面々は、M社に対して、同社の協力会社が契約書を公開するのを許可するよう要求した。
すでに各社ともに、協力会社に対して、政府の調査員にそれぞれの契約書を閲覧させる許可をあたえていた。
上院議員たちは、M社が、コンピュータメーカーや、インターネット関連のサービスやコンテンツを提供するプロバイダーとどんな取引をしているのかを知りたがった。
この要求は、司法省が準備している大がかりな反トラスト法訴訟に関連するものだった。
M社は集中砲火をあびていた。
その後の七週間に飛びかった憶測は、合衆国司法長官のR氏とその反トラスト法の戦士たちが、いつ(もはや仮定の話ではない)大規模な攻撃を仕掛けるかという点に絞られていた。
すでに司法省は、コンピュータメーカーや業界内のさまざまな企業から証言をとっていた。
武器はM社の競争相手からも届いた。
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